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羽球月報  9月号

学2 岩本

 まずは、合宿・大会とお疲れ様でした。幸いなことに今年の夏は地獄のような暑さにはならず、バドミントンをやる環境としては非常に恵まれていたのではないでしょうか。 大会では良い結果を出せた人も思うようにいかなかった人も様々いると思います。ですが、大会の経験は今後に必ずいかせるはずなので大事にして下さい。

 さて、夏休みを終えて練習もまた一から始めていきます。夏休み中に「食べて寝るだけ」の生活を送っていた人が少なくないと思いますので、いきなり厳しいメニュー はしませんが、また徐々にペースをあげていくつもりです。まず目前に控える大会は秋のリーグ戦です。阪大は去年、男子は第3位で女子は第5位で2部落ちということ でしたが、今年は何とか去年以上の成績を上げられるよう頑張っていきましょう!そして、1年生2年生は冬に新人戦があります。気が早いように思えるかも しれませんが、今からの秋にどれだけ練習したかで大きく変わってくるでしょうから、先輩を遠慮なくつかまえてどんどん練習していって下さい。

阪大ではラケットはほとんどの人がヨネックス製品を使っていますが、そのヨネックスのラケットの歴史について触れてみたいと思います。OB・OGの先生方も 手にしたことのあるラケットがあるかもしれません。
☆ 1968年 B-7000 アルミナエース
衝撃的なゴールドカラーと共に、国産は角金属製ラケットとして登場。フレーム、シャフトをT型ジョイントで連結し、アルミとスチールの合体に成功した。
☆ 1969年 B-6000 ファイブエースDX
 世界初のロングシャフトでワールドワイドに人気を得た自信作。ウッド特有のスイートスポットの広さと、手ごたえのある打球感でベストセラーとなった。
☆ 1974年 B-8100 ブラッキー
 時速280km/hのスマッシュを生む、精悍な黒色のラケット。スピード性能は群を抜き、当時のバドミントンプレーヤーが憧れ、一度は手にしたラケット。
☆ 1978年 CAB8 カーボネックスエイト
 世界で始めて100gの壁を破りセンセーショナルを巻き起こしたモデル。パワー溢れる攻撃性能で黒豹と言われたリムスイキンをはじめ、トッププレーヤーの右腕 になった。
☆ 1984年 CAB20 カーボネックス20
 世界特許のT型ジョイントを内臓。空気抵抗が大幅に削減され、振り抜き性能を一段とアップさせた。今なおトップ層を中心に絶大な人気を博す不朽の定番ラケット。
☆ 2000年 MP100 マッスルパワー100
 これまでの常識を覆し、フレーム外周部を半円状に盛り上げたマッスルパワーフレームを初めて搭載したモデル。シドニー五輪の男子複優勝のグナワン/ウイジャヤ が使用し、ブレークした。

と、このようにラケットはより軽く、より振り抜きがよく進化してるというわけですね。
ちなみに、最新のラケット人気ランキングでは、Ti-7、CAB20MS、MP70、CAB23の順に人気なようです。


「本のお話」

教1 岡田 紘一

 お盆を過ぎたあたりから急に暑くなってきました。普通なら8月下旬は残暑といっていいのでしょうが、今までがこれだけ涼しいと残暑とはいえないですね。 家族旅行で金沢に行ってきたときなどは寒くてアイスの代わりにぜんざい食べましたし。ちなみにこの日の大阪の三時の気温は21度でした・・・
さて、そんな夏休みをどう過ごされたでしょうか。僕のようにのんびり過ごした方、ずっと忙しかった方、いろいろおられると思います。それで、僕はのんびり本 を読んだりしていたので、この夏に限らず今まで読んだ本の話について無駄話をいくつかしようかと思います。
最初はまず最近読み終えた本の話。七月にふと気が向いてゲーテの「ファウスト」を買いました。ずっと昔に赤川次郎の作品で「殺人はそよ風のように」というのを 読んで、その中にファウストを題材にしたオペラがキーとして出てくるのです。本屋にいるときになんとなく思い出して読書の数珠繋ぎのようなことをやってみたく なって買ったわけです。案の定といいますか読み進めるのは結構しんどかったです。劇の台本の形で書いてあって、登場人物たちは何かにつけ歌いまくるわけです。 ついでに言うと一通り読んだだけではなんのこっちゃわからなくてそのあと大筋を読み返して何とか少し話がわかったという感じでした。辛抱強く読めない人には お勧めできないですね。その前に読むような物好きがいるのか疑問ですけど。まあ、これは僕が読んだ中で相当変わった部類です。
今度は日本の小説の話を。ここでは司馬遼太郎の「梟の城」にしましょう。そういえばちょっと前に映画化されてましたが見た人いるんですかね。宣伝のわりに すぐ消えてしまった感があるのですが。それはさておき小説のほうは面白いです。忍者という変わった精神構造の人間の描写がとってもよくできていると思います。 引用してみると「ただの武士ならば階級の網の中でしばられているが、忍者は常に孤独な姿で天下に相向かっている。その忍者の孤独の素晴らしさを・・・」という ように一種異様な美に惹かれてるんですね。自分の描く美を薄々空しいと感じながらも、美を描ききるためだけに主人公は動きます。なかなかかっこいいですね。
最後にちょっとした短編集の話にかこつけて。村上春樹の「回転木馬のデッドヒート」というのが最近のお気に入りです。これも古い本ですが。これは小説という よりは現実にあった話に近いそうです。まあ、世の中いろんなひとがいてさまざまに物事を感じてるんだなあと思いますね、これを読むと。ここで小説の話を 持ってきても仕方がないので世の中いろいろな感性があるという例を、僕を引き合いにして話しましょう。「エンド オブ デイズ」というシュワちゃんが主人公の 映画がありましたね。そこでシュワちゃんはヒロインを守るために悪魔と戦うのですが最後自分の体にとり憑かれたので自ら命を絶ちます。で、ヒロインはその シュワちゃんに「Thank you」と言って終わるのですが、この「Thank you」の言い方になぜかものすごく感動しました。こんな言い方されたら死んでもちょっとは 浮かばれるかなと思うくらいに。こんなシリアスな話じゃなくてもサンドラブロックが劇中でマフラーを「まちこ巻き」にしていただけで、なんか新鮮かも、 と感動したりもしましたが。
こういう風に本を読みながらボーっと下らんことを考えてるわけですが、本を読まない人もたまには本屋でパッと手に取ったものを買ってみてはどうでしょうか。 意外に自分のツボにはまる小説が見つかったりします。つまらなかったら本棚にでも寝かしときましょう。また違うときに読めば面白く感じるかもしれません。


INTERVAL

今月はグリップについてです。クリアーがうまく飛ばなかったり、ドライブについていけなかったり、といった悩みの原因は、実はグリップにあったりします。 今一度自分のグリップをチェックしてみませんか?

  • 基本はイースタン
    フレームを包丁に見立てて、真上から包丁を握るように持つグリップです。大切なのは、薬指と小指でしっかり支えるということ。あとの指は軽く添える程度です。 親指と人差し指の間には、真上から見てV字形ができるようにします。イースタングリップは、このV字の谷が図の位置にくることが目安になります。そしてこのV時 の谷間に人差し指が1本入るくらいの余裕をつくることです。
    グリップを握る長さは人によって様々ですが、通常は真ん中からやや下めを握ります。短めに持つとコンパクトな振りができるので、ダブルスの前衛にいるときなどは 有効です。反面、シングルスではやや下めを握ります。
  • バックハンドはサムアップ
    バックにきた球は親指を立てて、グリップにしっかりと当てるサムアップで打ちます。ちょうど、親指に力を入れて、前へ押し出すような感じです。親指の当て方には 2通りあります。まず親指を曲げたまま、その側面をしっかりと当てる方法。もう一つは、親指の腹をしっかりと当てる方法です。当てる部分は、自分で打ちやすい ところでいいのですが、目安は図の様になります。(新聞にて)
  • グリップの握り替え
    フォアとバックではグリップの位置が移動します。この握り替えをスムーズに行えることが大切です。グリップをぎゅっと握っていると素早く握り替えることができない ので、力を抜いて構えていることも大切です。また、ほとんど握り替えはせずに、イースタンのままサムアップしてバックを打つ選手もいます。握り替えの苦手な人は、 まずサムアップの状態で構えておき、フォアに来た時に、その親指をはずすようにしたらいいでしょう。実際、レシーブはほとんどバックで行われるので。
  • グリップの太さ
    太いサイズのものは、強く打てる、上から打つときに安定するなどの利点がありますが、反面、微妙な操作が難しくなります。また、ヘッドが軽くなる分、遠心力が働き にくくなるために、自分の力でラケットを回さなければなりません。細いサイズのものは、逆に微妙なコントロールが可能になりますが、面を安定させるのが難しく なります。



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Last updated: 2003/09/09 22:58
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